社寺建築の点群計測についてのラスベガスでの講演。

 

昨年2022年11月7日から3日間、米国ラスベガス・ベネチアンで行われた

2022 年 Trimble Dimensions+

全米及び世界75ヵ国から5,750名が集まる大規模なイベントです。

 

 

 

 

3Dレーザースキャナーやスケッチアップで有名なTrimble社が主催し、
Trimble社CEOのロブ・ペインター氏、Apple の共同創設者である
スティーブ ウォズニアック氏が基調講演。

 

 

 

 

 

そのステージに、日本の「吉匠建築工藝」代表取締役 吉川宗太朗 氏がブレイクアウトセッションとしてが登壇されました。
「日本建築の3Dデジタルアーカイブ化」がテーマ。
約35分間英語でのスピーチがあっという間でした。
その映像はこちらです。↓

 

 

 

講演の内容は、
「TrimbleX7による点群計測と3D施工図を活用した社寺建築業界におけるデジタルトランスフォーメーション」

 

 

 

まずは、日本の社寺建築のきめ細かで工夫されたその技術。
古来からの職人の高い美意識をもって建築に臨んでいる事について。


※「隅伸」と言われる軒の線を綺麗に見せるための技法を説明されている所です

 

 

 

吉川氏は、その大切な建築を残すためのお仕事もされていて。
改修のお仕事に必要な現場調査。
今まではスケールで測って現況をおこし図面化していた時のご苦労を
お話しされていました。


※吉匠建築工藝は、出雲大社、鹿島神宮、東郷神社などの神社を修復・復元。
平成から改元の際に行われた「大嘗祭」では大嘗宮の造営も手掛け、
「日本資本主義の父」実業家・渋沢栄一氏の旧宅再建にも携わっておられます。

 

 

 

そして、モデリング技術の難しさ。業務の効率化等。
様々な課題の中で常に改善策を思考していた時に出会われた
「3Dスキャナー」
3Dスキャナー(Trimble X7)を使用する様になってからの
点群現況保存図面のご説明。

※こちらの詳しい内容は、アルファコックスさんのサイトでもご紹介されています。→ クリック

 

 

 

実際の効率化として、導入前に140時間かかっていた作業が7時間に短縮され。
約20倍の効果を得られたとのこと。
これはもの凄い事。革命です。

 

 

 

そして、SketchUpへの考えも述べられていました。
「夢を形にするもの、それがスケッチアップ」

そして、スケッチアップでインスピレーションを具現化し、創造するための道具として、「3Dスキャナー」は最強。

「日本建築や伝統建築の継承を志す人たちに、貴重で不可欠な点群データを手渡したい。」との思いから。
点群図面制作の先駆けとして、標準化を進めていきたい。とのお話しでした。

 

 

 

吉匠建築工藝の他にも、日本ではデジタルアーカイブを作成している会社がある事のご紹介もされていました。

T&I Modeling

岩瀬社寺建築

Kikutani Design

Ryo  Fujiwara(HoloLab Inc.)

 

 

 

3Dスキャンの凄さも素晴らしと感じましたが、その点群データを活かすツール
として「スケッチアップ」の存在は欠かせないものと認識し。
スケッチアップの奥の深さも再確認した次第です。

自分自身もスケッチアップに真面目に取り組み、その可能性にチャレンジしたいと思います。

最後にもう一度、動画のリンクを張っておきます。

 

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